相続関係における信託の活用法

信託の活用方法として、下記の5つのパターンが考えられます。
ご興味ある項目をクリックしてください。
 

1.遺言書の補完機能としての信託
2.高齢者・障害者等の財産管理としての信託
3.跡継ぎ遺贈型の受益者連続の信託
4.後継者確保のための信託
5.倒産隔離機能としての信託

1.遺言書の補完機能としての信託

遺言書では補えない機能とは?

条件を付けて、財産を渡すことができることと、生前信託を利用することにより、すぐに財産を使用することができます。
まさに、ここに信託のニーズがあります。

条件を付けて、財産を渡す場合の条件の例示

(1)時期に関する条件

財産を受け取る人が、未成年者の場合に、「大学を卒業してから」という具合に、又、時期を引き延ばした方が良いような場合には、「相続人がある年齢に達してから」という具合に、時期に関する条件を付す必要がある場合があります。
 

(2)金額に関する条件

浪費癖がある相続人の場合に「毎月の支払金額は20万円とする」とすることにより財産を受け取った人は、財産を計画的に使用することができます。
このように、金額に関する条件を付することが必要な場合があります。
 

(3)回数に関する条件

ギャンブル好きな相続人には「2ヶ月毎に50万円」という具合に、何回にも分割して渡せば問題なく財産を使用できます。
このように、一括で渡すかわりに、何回かに分けて渡したりと回数に関する条件を付することが必要な場合があります。
 

(4)使用目的に関する条件

「怪我や病気の治療費」というように、目的と状況に条件を付し、財産を有効に使用することが必要な場合があります。

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2.高齢者・障害者等の財産管理としての信託

認知症や知的障害がある高齢者等の財産管理制度としては、成年後見制度がありますが、そのような状態に至ってはおらず、成年後見制度の利用ができない人で、財産管
理が負担である、あるいは、財産管理が難しいような場合には、利用価値があります。

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3.跡継ぎ遺贈型の受益者連続の信託

子のない者等が、先祖から受け継いだ財産を、まずは配偶者の生活保障に充てて、配偶者の死後は自分の兄弟に継承させたいというような希望がある場合があります。

このような場合、一般の跡継ぎ遺贈ではできませんが、遺言代用信託や、信託の中で受益者が死亡した場合に他の者が受益権を取得する旨の定めをする方法を使うことにより、このようなスキームが可能となります。

※遺言代用信託は、財産を委託し、受益権を、生存中は自分で、死亡後は妻や子供などへの受益権の取得を指定をすることができます。
 

跡継遺贈型の受益者連続の信託と期間制限

跡継ぎ遺贈型の受益者連続の信託において、その信託がされた時から30年を経過した時以後に現に存する受益者が受益権を取得し、その受益者が死亡するまでの間、継続すると規定されています。

これを図で示すと以下の通りです。

(イ)第1次受益者A・第2受益者B・第3受益者C全員が信託設定後30年経過時に存在した場合。

7.PNG

(ロ)Aの死亡によるBの受益権の取得が信託設定時から30年以前の場合。

8.PNG
 

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4.後継者確保のための信託

個人営業や農業などでは、相続によって財産が分割されてしまうと、事業の存続が困難になることがあります。
このような場合、有能な後継者に営業財産を信託して、営業を継続させ、営業に携わらない相続人には受益権を与えるという形で事業を存続させることができます。
 

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5.倒産隔離機能としての信託

財産の所有者が、連帯保証人になっていたり、何らかの理由で債務を引き受けなければならないような事態が生じた場合に、信託の倒産隔離機能を利用し、自己の経済的破綻に備えるということが考えられます。

信託のしくみは、「委託者の財産は、受託者の名義になって管理され、受益者のためだけに利用される」という原則があります。

つまり、信託財産は、「受託者の名義」に移されているために、仮に、委託者が借金をしていても、債権者は「信託の財産」へは手を出せないことになります。

ただし、債務者である委託者が債権者を害することを知って信託をなした場合には、債権者は信託を取り消すことができます。
これを、詐害信託といいます。
 

信託と遺留分について

信託財産に対しても、「遺留分の減殺請求権」が認められています。

信託を設立したことで、相続財産を受け取れず、遺留分を侵害された場合には、不服のある相続人から「遺留分の減殺請求権」が行使される可能性があり、その際には、受益者が受け取る財産が減ってしまう可能性があります。

なお、受益者連続型信託の場合には、委託者が死亡して、第1番目の受益者が受益権を取得した段階でのみ、遺留分の減殺請求が認められます。

したがって、信託を設立する際には、遺留分についても十分検討して、受益者の受け取り分を決めておく必要があります。
 

信託と税金について

いまのところ、信託は相続対策としては利用できません。
個人の相続対策に利用する信託の税金は、相続税と贈与税の枠組みの中で取り扱われます。

信託では、委託者の財産は、受託者の名義に書き換えられて、運用・管理・処分され、受益権として受益者に与えられる、つまり、信託では、委託者から受益者へと財産が贈られることになりますから、委託者から受益者へと名義が移る際には、一般的な資産の譲渡や取得とはみなされない為、課税が発生せず、運用・管理・処分によって生じた所得を含めて、すべての信託財産は受益者の所有とみなされて課税されるということが原則です。

(1)「生前信託」「遺言信託」の税金は、委託者から受益権が遺贈されたとみなされ、相続税の対象になります。

(2)「受益者から受益者への譲渡される場合」には、受益者から受益権は贈与されたとみなされ、贈与税の対象となる。

(3)「受益者連続型信託」の場合、受益者から受益権は遺贈されたとみなされ、相続税の対象となる。

(4)受益者は、マンション等の賃料である「収益受益権」を手にした場合には、受益権を取得した際に相続税を支払うだけでなく、受益権を手にしている期間に亘って、不動産所得として、所得税が課税されます。

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